【はじめてのFP学習】健康保険の基本① ~扶養・保険料・保険者の3つのポイントを解説~

かし先生

今回は、健康保険の基本について解説します。

健康保険では、このあと医療費の自己負担や高額療養費、傷病手当金など、さまざまな制度を学んでいきます。

ただ、いきなりそれぞれの制度を覚えようとすると、**『誰が対象なのか』『どこから給付されるのか』『保険料はどうなっているのか』**など、知識がごちゃごちゃになりやすいんですよね。

そこで、まず押さえておきたいのが健康保険の基本的なしくみです。

今回は、**『扶養』『保険料』『保険者』**の3つのポイントに絞って、この先の学習につながる健康保険の基本を一緒に学んでいきましょう!


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公的医療保険の3つの制度

かし先生

日本は『国民皆保険』といって、すべての人が何かしらの公的医療保険に加入する仕組みになっているんだよ。
だから、みんなが安心して医療を受けられるんだね。素晴らしい制度だよね!

そして、公的医療保険は主に3つに分かれているよ。

今回はこの中から『健康保険』について詳しく学んでいこう!

きりちゃん

はーい、わかりましたー!
この前、時代劇のドラマを見てたんだけど、昔は国民皆保険じゃなかったから、みんなが十分な医療を受けられたわけじゃないんだよね、、、。

今は当たり前のように病院に行けるけど、決して当たり前のことじゃないんだね。
先人たちが築いてきた日本の医療保険制度、、、よーし、しっかり学ぶぞ~!✨

日本の公的医療保険は、主に**「健康保険」「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」**の3つに分けられます。

どの制度に加入するかは、年齢や働き方などによって異なります。

「健康保険」は、主に会社員や公務員と、その人に扶養されている家族が加入する制度です。

一方、「国民健康保険」は、自営業者や学生、無職の人など、ほかの医療保険に加入していない人が対象となります。

そして、**75歳以上になると、原則として「後期高齢者医療制度」に加入します。**なお、一定の障害がある人は65歳から加入することもできます。

このように、同じ公的医療保険でも、加入する人によって制度が分かれています。

今回から詳しく学んでいくのは、このうち**「健康保険」**です。

まずは、健康保険に加入する**「被保険者」と、その人に扶養される「被扶養者」**の違いから見ていきましょう!

まどくん

『国民皆保険』は漢字のとおり、国民皆(みんな)が公的医療保険に加入する仕組みだよ。

『国民皆保険』という名前の保険があるわけじゃないから注意してね!

健康保険と扶養のしくみ

かし先生

まずは名前から覚えよう。
会社に勤めて健康保険に加入している本人を**『被保険者』、その人に養われている家族を『被扶養者』**って呼ぶんだ。

そして健康保険の大きな特徴が、被扶養者が何人いても健康保険料は変わらないってことなんだよ。

きりちゃん

えっ、そうなの!?
じゃあ、子どもが10人いる子だくさん家族でも?!

かし先生

そう。被扶養者が何人増えても、その人数を理由に健康保険料が上がることはないんだよ。

きりちゃん

な、なんと。(お得すぎる、、、!)

かし先生

でね、共働きで夫婦それぞれが被保険者になる場合は、それぞれが保険料を負担することになるよ。

一方で、『被扶養者のまま働きたい。でも収入も得たい!』という場合は、原則として年間収入130万円未満に抑える必要があるんだ。

被扶養者であれば健康保険料を自分で負担する必要がないから、その分、手取りを多く残せるってことだね。

きりちゃん

なるほど✨
よく『〇〇万円の壁』って聞くことはあったけど、そういう意味だったのか…!

何となく働く時間を決めてるんじゃなくて、被扶養者のままでいるために、収入や働き方を調整している家庭も多いんだろうな~。

健康保険では、会社員など健康保険に加入している本人を**「被保険者」、その人に扶養されている家族を「被扶養者」**といいます。

被保険者は毎月の給与などに応じて健康保険料を負担しますが、被扶養者は健康保険料を支払う必要がありません。
また、扶養する家族が増えたからといって、その人数に応じて被保険者本人の健康保険料が高くなるわけでもありません。

ただし、被扶養者になるためには一定の要件があり、収入については原則として年間収入130万円未満であることが基準となります。

そのため、家族の扶養に入りながら働く場合には、収入と健康保険の扶養の関係を理解しておくことが大切です。

まどくん

従業員数が50人を超える会社で週20時間以上働いている場合などは、130万円の壁ではなく、

**月額賃金8.8万円以上(いわゆる106万円の壁)**がポイントになるよ。

でも、106万円の壁は令和8年10月に撤廃予定。さらに、会社の従業員数の要件も段階的に撤廃されて、

最終的には、『週20時間以上働いていること』『学生ではないこと』の2つが加入要件になるよ。

健康保険料のしくみ

かし先生

健康保険料は**『労使折半』**といって、実は会社が半分負担してくれているんだ。

つまり、給料から天引きされている健康保険料は、本来の保険料の半分で済んでいるってことだね。

きりちゃん

えぇ!?
私、さっき『毎月13,000円は高すぎる!』って散々愚痴ってたのに、、、

まさか、あれでも半分で済んでたとは、、、!

かし先生

そういうこと。(もし26,000円の全額自己負担で天引きされてたら、きりちゃん発狂して気を失っちゃいそうだな💦)

それと、健康保険料はみんな同じ金額じゃないんだ。

保険料を計算するときは、給与などをもとにした**『標準報酬月額』**という基準額を使うんだけど、

給与が高くなるにつれて、この金額も段階的に上がっていくんだ。

だから、給与が高い人ほど健康保険料の負担も大きくなるってことだね。

きりちゃん

あ~!
だから昇給しても、お給料が増えた分だけ、そのまま手取りが増えるわけじゃないんだね。

健康保険料も一緒に増えることがあるのか~。納得!

会社員が加入する健康保険では、保険料を会社(事業主)と被保険者が半分ずつ負担します。これを**「労使折半」**といいます。

そのため、給与から天引きされている健康保険料は保険料の全額ではなく、会社が半分を負担したあとの本人負担分です。

また、健康保険料は全員が同じ金額ではありません。

毎月の給与などを一定の幅で区分した**「標準報酬月額」という基準額に保険料率をかけて計算するため、基本的には給与が高くなるほど健康保険料も段階的に高くなります。**

こうして会社と被保険者が納めた保険料をもとに、病院などを受診したときの医療費の給付や、傷病手当金・出産手当金などの各種給付が行われています。

まどくん

『労使折半』は、労働者(従業員)と使用者(会社)が半分ずつ負担するって意味だね。

『標準報酬月額』も、漢字を分けて考えると分かりやすいよ。

『標準』=基準となる
『報酬』=お給料など
『月額』=1か月あたりの金額

つまり、毎月のお給料などをもとに決める、保険料計算の基準となる金額ってことだね。

どっちも難しそうな言葉だけど、漢字をひとつずつ見ていくと、意外とそのままの意味なんだよ。

健康保険を運営する2つの保険者

かし先生

健康保険は、ひとつの機関がまとめて運営しているわけじゃないんだ。

会社員などが加入する健康保険の保険者は、大きく分けると**『協会けんぽ』と『組合健保』**の2つがあるよ。

協会けんぽは全国47都道府県に支部があって、健康保険料率も都道府県ごとに違うんだ。

きりちゃん

へぇ~、全国一律じゃないんだ!

地域によって年齢構成や所得水準、かかる医療費なんかも違うもんね。
そうした違いを調整したうえで、都道府県ごとに保険料率が決まってるってことか~。

かし先生

そういうこと。

それと、さっき健康保険料は**『労使折半』**って説明したけど、組合健保の場合は必ずしも半分ずつとは限らないんだ。

健康保険組合によっては、会社側が被保険者より多く保険料を負担してくれるところもあるよ。

きりちゃん

えっ、そうなの!?

くぅ~~!
私のところはきっちり半分ずつだった~!

健康保険を運営する主体を**「保険者」**といいます。

会社員などが加入する健康保険の保険者は、大きく分けて**「協会けんぽ」と「組合健保」**の2つがあります。

協会けんぽ(全国健康保険協会)は、主に中小企業で働く会社員などが加入する健康保険です。全国47都道府県に支部があり、健康保険料率は都道府県ごとに異なります。

一方、組合健保(健康保険組合)は、主に大企業や同じ業種の企業などで設立され、それぞれの健康保険組合が運営しています。そのため、健康保険料率も組合ごとに異なります。

また、組合健保では保険料を必ず半分ずつ負担するとは限らず、会社側が被保険者より多く負担している場合もあります。

まどくん

『保険者』と『被保険者』は名前が似ているから、ごっちゃにならないように気をつけようね。

ポイントは、『被』という漢字だよ。

『被』には、“~される側・~を受ける側”という意味があるんだ。

だから、

保険者 = 健康保険を運営する側
被保険者 = 健康保険の対象となる側(加入者)

って考えると分かりやすいよ。

『被害者』も“被害を受けた人”って意味だよね。
それと同じように覚えると、もう迷いにくいよ。

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参考資料

厚生労働省:「年収の壁」への対応

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