FP試験にも実生活にも役立つ💡『遺産分割の “指定分割” と “協議分割” をやさしく整理』


映画やドラマだと、遺産分割っていつもケンカしてるイメージがあるんだよね。
そんなので争うなんて絶対いやだし…だからこそ、今のうちに遺産分割についてちゃんと知っておきたいなって思ったの。

たしかに映像作品では“争う遺産分割”が描かれがちだけれど、実際には仕組みを理解しておけば、落ち着いて進められるケースも多いんだ。
だから今のうちに知識を身につけておく姿勢は、とても大切だと思うよ。

争いにならないように前もって学ぼうとするその気持ちは、とても大事だよ。
じゃあ今回は、“指定分割”と“協議分割”の2つの方法について、順番に解説していくよ!
それにしても、きりちゃんは本当に優しいね。
遺産分割は、相続の場面でとても大切な手続きです。
映画やドラマでは「争いが起きる場面」がクローズアップされがちですが、実際には仕組みを理解しておけば、落ち着いて進められるケースも多くあります。事前に基本を知っておくことで、相続人同士が迷わず、必要以上のトラブルを避けながら手続きを進めることにつながります。
遺産の分け方にはいくつかの方法がありますが、まず押さえておきたいのが “指定分割” と “協議分割” の2つです。
どちらも相続全体の流れを理解するうえで欠かせない考え方となるため、今回はこの2つの分割方法について、分かりやすく解説していきます。
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指定分割とは?まず押さえておきたい基本の仕組み
指定分割とは、被相続人(亡くなった人)が“遺言書で遺産の分け方を指定する方法”のことです。
つまり、誰に・どの財産を・どの程度渡すのかを、本人の意思であらかじめ決めておく仕組みです。
遺産分割の中でも最も優先されるのが、この「遺言による指定」です。
遺言書に具体的な指示がある場合、相続人はその内容に従って手続きを行う必要があります。
たとえば次のようなケースです。
- 「自宅の土地と建物は長男に相続させる」
- 「預貯金の○○万円は次女に渡す」
- 「株式は妻に相続させる」
このように、財産ごとに“誰に渡すか”を明確に示せるため、相続人同士の話し合い(協議)が不要になり、トラブル防止にもつながります。

そっかぁ…だって、被相続人(亡くなった人)が一生かけて築き上げてきた財産なんだもんね。
誰に何を渡すか、自分の気持ちで決めてもらえた方がスッキリするし…遺言書ってほんとうに大事なんだなぁ~って思ったよ!

きりちゃんの考え方は、とても大切な視点だよ。
遺言書があれば、被相続人の意思をそのまま反映できるし、相続人同士の行き違いも減らせる。
だからこそ、遺言書をきちんと残しておくことには大きな意味があるんだ。
ポイントをまとめると次のとおりです。
- 遺言書の内容が最優先される
- 相続人同士の協議が不要
- 争いの防止やスムーズな手続きに役立つ
- 遺言がなければ指定分割は成立しない
遺言書が適切に作成されているかどうかで、遺産分割の進み方が大きく変わるため、被相続人の意思が明確な場合には非常に有効な方法です。
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協議分割とは?相続人全員で話し合う基本の方法
協議分割とは、相続人全員で話し合い、遺産の分け方を決める方法のことです。
遺言書がない場合や、遺言に細かな指定がない場合には、この協議分割が基本の手続きとなります。
話し合いでは、
・どの財産を
・誰が
・どのような割合で受け取るか
を相続人同士で決めていきます。全員の合意が必要なため、ひとりでも同意しない相続人がいると協議分割は成立しません。
たとえば次のようなケースが協議分割に該当します。
- 遺言書に分け方の指定がなく、相続人同士で決める必要がある
- 遺言書はあるが、一部の財産の分け方が書かれていない
- 遺言内容よりも柔軟な方法で遺産を分けたい、と相続人全員が希望している

えっ……!遺言があっても、みんなで話し合って“やっぱりこっちがいいよね~”って全員が納得したら、分け方って変えられるの!?
なんか遺言って絶対のルールってイメージだったから、ちょっとびっくりだよ…!

きりちゃんの感覚ももっともだよ。遺言は基本的に最優先されるし、強い効力がある。
ただ、相続人全員が『この方がいいね』と納得している場合に限った話なんだ。
全員の意思が一致しているなら、遺言と違う分け方でも認められることがある。
でも、だれか一人でも遺言どおりを望むなら、最終的には遺言の内容が優先されるんだよ。
協議で決まった内容は、最終的に「遺産分割協議書」という書面にまとめておくことで、預貯金の解約や不動産の名義変更など、各種の相続手続きをスムーズに進めることができます。
ポイントを整理すると次のとおりです。
- 相続人全員の話し合いで分け方を決める
- 全員一致が必要で、誰か1人でも反対すると成立しない
- 分割内容は遺産分割協議書にまとめる
- 実務では最も利用される遺産分割方法
遺言があるかないかで優先順位が変わるため、指定分割と協議分割をセットで理解しておくことが相続の全体像をつかむうえで役立ちます。

こ、これがドラマでよく見る“あの協議分割”だったんだ…!
遺言があれば指定分割で“あの人の最後の想いを大事にしようね~”って終わるけど、
遺言がないと…もしかしたら話し合いがこじれちゃうこともあるんだね。
あっ、ねえねえ!
もし話し合いでどうしても解決できなかったら、最終的にはどうなっちゃうの~?

きりちゃん、そこに気づけたのはとても大事だよ。
協議分割は相続人全員の話し合いで進める方法だけれど、どうしても意見がまとまらない場合は“家庭裁判所での調停”や“審判”に移ることになるんだ。
ただ、このあたりは手続きや流れが少し複雑だから、詳しくはまた別の記事でしっかり解説していくね。
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指定分割・協議分割を理解して相続の流れをつかもう

今日の話で、遺産の分け方って“指定分割”と“協議分割”の2つがあるんだって分かってきたよ~。
最初はちょっとむずかしそうって思ったけど、流れが分かるとスッと入ってくるね!

どちらの分割方法も、相続の全体像を理解するうえで欠かせない考え方だよ。
遺言で決まる場合と、相続人同士で決めていく場合、その違いを押さえておけば実務でも迷いにくくなると思う。

それからね、何より大切なのは“家族と良い関係を築いていること”なんだ。
元気なうちは『そんな話しなくてもいいよ~』って思うかもしれないけれど、
健康なうちに“どんなふうにしてほしいか”という希望や想いを聞いておくことは、とても大事なんだ。
落ち着いて話せるタイミングで少しずつ気持ちを共有しておけると、いざというときに迷わず進められるからね。

そっかぁ…元気なうちにちょっとずつ気持ちを聞いておけたら、みんなが安心して進められるんだね!
なんか難しい話って思ってたけど、家族が仲良くいられるための大事な準備って考えると、すごく前向きに感じるよ~!
遺産の分け方には、**遺言によって分け方が決まる「指定分割」**と、**相続人全員で話し合って決める「協議分割」**の2つがあります。
今回の内容を押さえておくことで、相続の基本的な流れがぐっと分かりやすくなります。
指定分割では、被相続人の遺言が最優先され、本人の希望どおりに分けることができます。
一方、協議分割は相続人同士で話し合うため柔軟性がありますが、全員の合意が必要となるため、意思疎通が大切になります。
また、相続をスムーズに進めるためには、健康なうちに本人の希望や想いを聞いておくことがとても重要です。
事前に気持ちを共有しておくことで、いざというときに迷うことなく手続きを進められます。
今回のテーマである
「FP試験にも実生活にも役立つ💡指定分割・協議分割を理解して相続の流れをつかもう」
のとおり、この2つを理解しておくことは試験対策だけでなく、実際の相続場面でも大きな助けになります。
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