FP試験にも実生活にも役立つ💡『個人バランスシートは“時価”で見る理由をやさしく整理』

きりちゃん

ねえねえ、今ね、個人バランスシートを作ってるんだけど~!
ちょうど1年前からコツコツ毎月1万円ずつ積み立ててる投資信託、
これって“12万円”で書いちゃっていいんだよね?

まどくん

それはね、きりちゃん、“12万円”じゃなくて今の評価額(時価)で書くんだよ。

きりちゃん

えっ、ちょ、ちょっと待ってよ~💦
今ちょうど暴落してて、時価だと8万円になってるんだけど…!
別に積み立てた“12万円”のままでもよくない!?
そんなモチベ下げるようなこと言わないでよ~!

かし先生

うんうん、その気持ちわかるよ。
せっかくコツコツ積み立ててきたのに、時価が下がってると“そんなの見たくない!”ってなるよね。
でもね、個人バランスシートは“今の経済的な実態”を映すものなんだ。

だからこそ、“いま時点での資産の価値=時価”で評価していくことが大切なんだよ。
このあと、その理由をわかりやすく整理していこうか。

たしかに、きりちゃんのように「コツコツ積み立ててきた金額で評価したい」という気持ちは自然です。努力の証が数字として減って見えるのは、誰だって嬉しくありませんよね。
ですが、個人バランスシートの目的は“これまでのがんばり”を記録することではなく、“いま自分がどれだけの経済的価値を持っているか”を把握することにあります。

たとえば、家や土地、株式、投資信託などの資産は、時間の経過とともに価値が変動します。もし取得時の金額で計上してしまうと、現在の資産状況とのズレが生じ、実際の「自分の立ち位置」を正しくつかめなくなってしまうのです。

このように、個人バランスシートは“時価”で見ることによって、現在の経済的な実態を正確に反映できるのです。
次の章では、その“時価”で評価する理由について、もう少し詳しく解説していきます。



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“時価評価”が個人バランスシートの基本

個人バランスシートの目的は、「いま自分がどれだけの経済的価値を持っているか」を把握することにあります。
そのため、資産は取得時の金額(取得価額)ではなく、現在の評価額=“時価”で計上するのが基本です。

たとえば、5年前に2,000万円で購入した自宅が、今の市場では2,400万円で売れる見込みなら、
バランスシートには「2,400万円」として記載します。
逆に、株式や投資信託などが値下がりしていれば、その下がった金額を反映します。

こうして“時価”で評価することで、
・いまどれだけの資産を持っているのか
・どの資産が増えていて、どの資産が減っているのか
・この先のライフプランを見直す必要があるか

といった点を、現実的な数値で確認できるようになります。
つまり、時価評価は「個人の経済状況を正しく映す鏡」のようなものなんです。

まどくん

たとえば、きりちゃんが急にお金が必要になって、投資信託を売ることになったとしよう。
個人バランスシートでは“12万円”で計上していたのに、実際に売れたのは“8万円”だった…。
そうなると、“あれ?思ってたより資産が少ない!”ってズレが出ちゃうよね。

個人バランスシートは“いまの自分のお金の状態”を正確に把握するためのもの。
だから、実際の価値=時価で評価しておかないと、本来の役割を果たせなくなっちゃうんだ。

きりちゃん

なるほど~!
たしかに“いまの価値”で見ないと、実際に動かせるお金の感覚がズレちゃうんだね。
これで“時価”で見る意味がちょっとわかってきたかも!



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“いまの価値”で評価することの3つのメリット

個人バランスシートを“いまの価値(時価)”で評価することには、
家計の実態を正確に把握するうえで大きなメリットがあります。
ここでは、その代表的な3つを紹介します✨


① 家計の“現状”を正確に把握できる

取得時の価格ではなく、いま売ったらいくらになるか(=時価)で見ることで、
資産の増減や含み損益がリアルにわかります。
「実際の経済状態」と「数字上の見かけ」のズレをなくすことができ、
家計の健康状態を正しくチェックできます💡

まどくん

住宅ローンを組んで家を買ったあと、時価で評価したら
あっという間に購入時の半分になっていた、、、なんてこともあるんだ。
ローンという負債が残って、結果的に“債務超過”になっちゃうケースも少なくないんだよね。

きりちゃん

うっ、、、そんなことあるんだ……。
せっかくマイホームって夢があるのに、現実はなかなか厳しいんだね。
家探しって、そういう意味でも“お金の見方”をちゃんと知っておくの大事なんだなぁ。
なんか、わたし賃貸でいい気がしてきたよ……。


② 将来のライフプランがより現実的になる

ライフプラン表やキャッシュフロー表を作成するときに、
“いまの資産額”をもとにシミュレーションすることで、
無理のない資産運用・貯蓄計画を立てやすくなります。
資産の“見積もり違い”による計画のズレを防げるのも大きなポイントです。


③ 資産のリスクに早めに気づける

時価で評価しておくと、相場変動などによる資産の目減りを
早い段階で把握できます。
たとえば投資信託や不動産など、値動きのある資産では、
“時価”を見ておくことでリスク対策を先手で打てるのです。

きりちゃん

ん~、気づいたんだけどさ、資金計画を立てるうえで、
リスクの高い金融商品をたくさん持つのって、あんまり良くないかもね。
2年前は時価がぐっと下がって落ち込んでたのに、
去年はすっごく上がって“やったー!”って思ったら、
今年はまた大暴落で激減…。
こんなに上がったり下がったりしてたら、
将来の計画なんて立てようがないよ~。

かし先生

きりちゃん、よく気が付いたね。
その通りで、リスクの高い商品ばかりに偏ると、
相場の変動に振り回されてしまって安定した資金計画が立てにくくなるんだ。
資産運用は“増やすこと”も大事だけど、“守ること”も同じくらい大切なんだよ。



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まとめ:“いまの価値”で見ることが家計を強くするカギ

きりちゃん

今日の話で、“いまの価値”で見ることの大事さがよくわかったよ。
数字が減ってるとちょっとショックだけど、
それも現実を知るってことなんだね。
ちゃんと自分のお金の“いま”を見つめる勇気を持たなきゃだね!

まどくん

うんうん。その意識がすごく大事なんだ。
家計の“現在地”を正確に把握できれば、
これからの計画やリスクへの備えもずっと立てやすくなるんだよ。

かし先生

その通りだね。
“いまの価値=時価”で見ることは、家計を強くするための第一歩なんだ。
現実を正しく見る力があれば、どんな変化にも対応できる。
数字に一喜一憂するんじゃなく、
それを次の行動につなげていけるようにしていこう!

きりちゃん

うんっ! なんだか前よりも家計を見直すのが楽しみになってきた!
“いま”を知るって、未来を変える第一歩なんだね!

個人バランスシートを“いまの価値(時価)”で見ることは、
家計の現状を正確に把握するうえで欠かせない視点です。

取得時の価格だけで判断してしまうと、
実際の資産価値とのズレに気づけず、将来の計画がブレてしまうこともあります。
時価で評価することで、資産の増減やリスクの変化をリアルに把握でき、
より現実的なライフプランを立てやすくなります。

また、これはFP試験でも頻出のテーマのひとつ。
「個人バランスシートは経済的実態を示す資料である」
という原則を理解しておくと、問題を解くときもスッと内容がつながります💡

実生活でも、“いまの価値”で家計を見直す習慣を持つことで、
「思っていたより余裕がある」「そろそろ見直したほうがいいかも」といった
気づきが生まれます。
数字を“現実を映す鏡”として受け止めることで、
家計の改善にも前向きに取り組めるようになるのです。

“いま”を正しく見つめることが、未来をより良くする第一歩。
それこそが、家計を強くするための一番のカギと言えるでしょう✨



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