FP業務の流れって?6つのステップで仕事の全体像をつかもう

FPの仕事ってどう進めるの?

きりちゃん

FPってお金の相談にのる仕事っていうのはわかってきたんですけど、、、
実際の仕事って、どうやって進めていくんですか?
毎回、相談受けて「こういう保障が必要ですよ!」って、いきなりプランを出す感じなんですか~?

まどくん

それはちょっと雑すぎるよ、きりちゃん…。
FPの仕事はね、いきなり商品をすすめるんじゃなくて、最初に“信頼”をつくることからスタートするんだよ。

きりちゃん

えっ、信頼ってそんなに最初から意識するものなの?

FPかし

もちろん。お金の相談って、プライベートなことが多いからね。
「この人になら話せる」って思ってもらわないと、正確な情報も引き出せないし、いい提案もできないんだ。

まどくん

それから情報を集めて、分析して、、、って段階をふんでいくんだよね。
実はFPの仕事って、6つのステップに分かれてるんだよ。

きりちゃん

へぇ~、FPの仕事って、ちゃんと順番があるんですね~!
なんとなく相談してアドバイスして終わりかと思ってました、、、

FPかし

そうそう。相談っていうと「話して終わり」みたいなイメージを持たれがちだけど、
実は計画的に、段階を踏んで進めていくのがFPの基本なんだ。
今回はその6つのステップを、ひとつずつ丁寧に説明していくよ!

FPの仕事は長距離走。信頼から始まる支援のかたち

FPの役割は、顧客の夢や目標を実現に近づけるサポートをすることですが、それは一度きりの面談やアドバイスで完結するものではありません。
むしろ、顧客と長い時間をかけて向き合い、情報を集め、分析し、プランを提示し、実行を支援し、必要に応じて見直す――そうした継続的なプロセスを通じてこそ、夢の実現に近づくことができます。

そのためには、まず何より信頼関係の構築が欠かせません。
信頼がなければ、顧客の本当の想いや状況を引き出すことはできませんし、「この人となら、一緒に夢を叶えていけそう」と思ってもらえなければ、伴走者としてのFPの役割は果たせません。

ここからは、FPが顧客とともに夢を目指して進んでいくための6つのステップ(=ファイナンシャル・プランニング・プロセス)について、順に見ていきましょう。

ステップ1:信頼関係

FPと顧客が安心してやり取りできる土台をつくること
お金の相談はとてもプライベートな内容を含むため、**「この人なら話せる」「安心して任せられる」**という信頼感がなければ、本音の情報も引き出せません。

項目内容
目的顧客が安心して相談できる土台づくり
やること守秘義務の説明、傾聴、目的の共有など
成功の鍵共感・信頼・丁寧な進行、焦らず関係を築く姿勢

どれだけ知識やスキルがあるFPでも、信頼関係が築けなければ相談は始まりません。
むしろ、経験や実力がある人ほど、この最初のステップを軽視しがちですが、だからこそ一番意識して取り組むべき重要なポイントです。
信頼こそが、すべてのプランの出発点であり、FPとしての土台でもあります。

ステップ2:情報収集

FPとして的確なアドバイスを行うためには、顧客の**現在の状況(現状)と、目指しているゴール(目標)**を把握する必要があります。
このステップでは、数字としての情報(データ)だけでなく、価値観や将来の夢などの“想い”も含めて引き出すことが大切です。

項目内容
目的顧客の現状把握と将来の目標・価値観の明確化
やること収入・支出・資産・負債・保険・価値観などのヒアリング
成功の鍵単なる「聞き取り」ではなく、「引き出す」ことを意識する

情報収集のステップは、例えるなら宝島を目指す海賊の航海のようなものです。
どれだけ航海術に長けた船長でも、船の状態や乗組員の健康状態を知らずに出航してしまえば、あっという間に沈没してしまいます。
さらに、そもそも目指すべき宝島=目的地がはっきりしていなければ、正しい航路を進むこともできません。

FPにとっての「船」は顧客の現在の資産・負債・保険などの状況、
「目的地」は将来の夢や目標です。
このステップでは、顧客の“今”と“これから”を正しく理解するために、丁寧に情報を引き出すことが何より大切になります。

ステップ3:分析

この段階では、ステップ2で集めた情報をもとに、顧客の現状を把握し、将来的な課題やリスクを明確にすることが目的です。

たとえば、将来必要になる教育資金や老後資金がどの程度不足しているか、住宅ローンの返済に無理がないか、保障が過不足していないかなど、“見えにくい問題”を数字や根拠をもって可視化する作業を行います。

項目内容
目的現状の課題や将来のリスクを明確にする
やることキャッシュフロー作成、家計や資産のバランス確認、リスク分析
成功の鍵顧客の価値観に寄り添いつつ、問題を「見える化」する力

分析のステップでは、顧客の現状を数字と事実に基づいてしっかりと把握し、そこに潜む課題や将来のリスクを明らかにしていきます。

たとえば、なぜ直近の家計が赤字になっているのか、現預金と比べて金融商品に偏りすぎていないかといった点を見直すことが必要です。
また、夢や目標に対して、今のペースで本当に到達できるのか?という視点も欠かせません。
たとえ今は安定しているように見えても、10年後・20年後といった長期的な視点でその安定が保たれるのかどうかを確認することも大切です。

「今」だけでなく「未来」までを見据えて分析できるかどうか――ここが、FPとしての腕の見せ所です。

ステップ4:プランの提示

ここでは、これまでに集めた情報と分析結果をもとに、顧客の夢や目標を実現するための具体的なプランを作成し、わかりやすく提示することが目的です。
顧客にとって「どうすれば夢に近づけるのか」がイメージできるよう、数値やシミュレーションを用いて伝える工夫が求められます。

項目内容
目的顧客の夢や目標に向けた具体的な対策案の提示
やることプラン(提案書)の作成と説明、改善提案
成功の鍵数字と気持ちの両方をバランスよく伝える力

プランを提示する際に大切なのは、“今”と“未来”のバランスを取ることです。
たとえば、目標金額に届かないからといって、過度にリスクの高い資産運用を勧めることは非常に危険ですし、
毎月の収支を改善したいからといって、極端に食費を削るような提案は、日々の満足度を下げてしまい本末転倒です。

夢や目標を叶えるためとはいえ、現在の生活を犠牲にしすぎる提案も、続けられなければ意味がありません。
逆に、「このままで大丈夫ですよ」といった改善策がゆるすぎるプランでは、目標にたどり着けない可能性もあります。

だからこそ、FPに求められるのは、顧客の価値観に寄り添いながら、適正なリスクをとって実現可能なプランを提示する力です。
プランとは、単なる数字の組み合わせではなく、“現実に続けられる”ことと“未来の実現性”の両立が重要なのです。

ステップ5:実行援助

ステップ4で作成・提示したプランを、実際に行動に移すサポートをするのがこのステップです。
どんなに素晴らしいプランでも、「実行されなければ結果は変わらない」ため、プランを“実現可能な形”で動かしていく支援が必要です。

項目内容
目的プランを実行に移すための具体的な支援・フォロー
やること専門家の紹介、行動計画の作成、実行手順の整理など
成功の鍵顧客の性格や生活に合った方法・ペースで寄り添うこと

どんなに素晴らしいプランを立てたとしても、実際に行動に移せる人は決して多くありません。
人は夢や目標に向かってあれこれ考えることはできても、現実を変える“実行”となると、不安や面倒に足が止まってしまうものです。
さらに、人は本来 変化を避けたい という本能も持っているため、プラン通りに動けるとは限りません。

だからこそ、FPの役割は「提案して終わり」ではなく、顧客の状態やペースに合わせて 寄り添いながら行動を後押しする ことにあります。
時には優しく背中を押し、時には立ち止まるタイミングを一緒に見極める――
そんなふうに、一緒に進むパートナーとして支援していくことが、このステップでは何より大切です。

ステップ6:見直し

人生は常に変化していくもの。収入や家族構成、健康状態、経済環境などの変化によって、当初立てたプランがそのまま通用しなくなることも珍しくありません。
だからこそ、FPとしての最後のステップは、プランを定期的に見直し、必要に応じて調整・再提案することです。

項目内容
目的プランが現状や目標に合っているかを確認・調整する
やること面談・データ更新・新目標のヒアリング・再提案など
成功の鍵変化に対応できる柔軟さと、継続的なフォロー体制の構築

人の夢や目標は、1年も経てば大きく変わることがよくあります。
子どもの誕生や離婚など、家族構成が変わることもあれば、転職による収入アップ、あるいはリストラで生活が一変することもあります。

また、理想を追い続けるよりも、「今の生活を優先したい」と考えて夢のハードルを下げることも、決して悪いことではありません。
その時々の状況や価値観に合わせて、現実的な選択をしていくのは、むしろ自然なことです。

だからこそ、プランは一度立てたら終わりではなく、定期的に見直して“そのときの顧客に合った形”に軌道修正していくことが大切なのです。
FPはその都度、変化をしなやかに受け止めながら、顧客に寄り添った最適な提案を続けていく必要があります。

まとめ:夢に寄り添うFPの力は、6つの積み重ねでできている

きりちゃん

ふぅ~、、、ステップごとに見ていくと、FPの仕事ってほんとに丁寧に進めてるんですね~。
ただアドバイスするだけじゃなくて、こんなに段階を踏んでるなんて、ちょっとびっくりしました!

まどくん

でしょ~?
FPって、いきなり「保険はどうですか!」っていう仕事じゃなくて、ちゃんと信頼を築いて、情報を集めて分析し、プランを考え提案し、実行して、見直す。
この流れがあってこそ、お客さんの人生に寄り添えるんだよ。

きりちゃん

うんうん!特に「見直し」のところが印象に残りました!
人生って変化ばっかりだから、プランも柔らかく対応していかないとダメなんですね~。

FPかし

その通り。FPの仕事って一度きりの相談じゃなくて、「一緒に走り続けるパートナーになる」っていう意識が大事なんだ。
それに、6つのステップをしっかり意識しておけば、どんな相談にも落ち着いて対応できるようになるよ。

きりちゃん

なんかFPってかっこいい、、、!私も早くステップ全部マスターして、自信もって相談にのれるようになりたいです!

まどくん

よし!じゃあ次はロールプレイで実践してみる~?

きりちゃん

ええぇぇ~!?いきなり実践ですか~!?でも、、、やってみたいかも!

FPかし

その意気だね。じゃあ、実際の流れに沿ってやってみようか。最初はもちろん「信頼関係の構築」から!

最後に:FPかしの独り言

今回は、FP業務の流れである6つのステップについて解説してきました。

とはいえ正直なところ、実際にFPに依頼してこの6ステップをすべて実行していくのは、かなりハードルが高いと感じちゃいます。
というのも、6つのステップ(ファイナンシャル・プランニング・プロセス)は本記事でも解説した通り、短期間で完結するものではなく、長期にわたる取り組みが前提です。
定期的な相談や実行援助、見直しなどを繰り返していくと、そのたびに数万円単位の報酬が発生します。これは決して小さな出費ではありません。

もちろん、夢の実現のための投資と考えれば意味はあるのですが、、、
もし運悪く“ぼったくりFP”に当たってしまったら、夢もお金も露と消えるなんて最悪の展開もありえます💦

だからこそ結論としては、「自分で勉強して、自分がFPになっちゃうのが一番コスパいいんじゃない?」です。笑
しかもそれができれば、自分だけでなく家族や友人に対しても、この6つのステップを実践してあげられる。
その場合、ステップ1の「信頼関係の構築」はすでにクリア済み。これって、かなり理想的な形だなって思っちゃいます。

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