FP試験にも実生活にも役立つ💡『公開市場操作をひとことで理解!お金の量はこうして調整される』


ねえねえ、日銀って日本のお金の量をどうやって調整してるの?
たとえば…お金が多すぎたら“ちょっと回収しまーす”、
逆に足りなかったら“もっと増やしまーす”って感じなのかな?

きりちゃん、方向性としては大きく間違っていないよ。
日銀は “公開市場操作” という仕組みを使って、世の中に出回るお金の量を調整しているんだ。
お金が多すぎるときは吸収し、少なすぎるときは供給する。
その結果として、金利や景気の動きを安定させているんだよ。

へぇ〜、そうなんだ…!
じゃあさ、日銀は具体的にどうやってお金の量を調整してるの?
もっとくわしく教えてほしいな~!

いいね、きりちゃん。その疑問はとても大切だよ。
お金の量がどう動くのかを知っておくと、金利や景気の仕組みがぐっと理解しやすくなるからね。
じゃあ今回は、“公開市場操作” についてわかりやすく解説していくよ!
日銀が行っている公開市場操作は、金融政策の中でも特に重要な役割を担っています。
景気が過熱しそうなときには、お金の流れを引き締めてインフレを抑え、逆に景気が弱っているときには、お金の供給を増やして経済を支える働きがあります。
こうした調整を通じて、金利の安定や物価の安定が図られ、私たちの暮らしにも影響が及びます。
住宅ローンの金利、企業の資金調達、家計の消費活動――これらはすべて、日銀の判断によって左右されると言っても過言ではありません。
そこで重要になるのが、日銀が市場とやり取りをしながらお金の量を調整する「公開市場操作」です。
では、この公開市場操作が具体的にどのように行われているのか、ここから詳しく解説していきます。
様々な資格学習が1078円でウケホーダイ!【オンスク.JP】
目次
日銀が使う「公開市場操作」ってどんな仕組み?
日本銀行が行っている公開市場操作とは、金融市場で国債などの金融商品を売ったり買ったりすることで、世の中に出回るお金の量を調整する仕組みのことです。
景気が過熱しすぎたり、逆に落ち込みが見られたりする際に、過度な変動が起こらないよう金利や資金の流れを整えるために使われています。

ねえねえ、金融機関ってさ、日銀に対して“やだよ〜、売るのも買うのもしませーん!”って断ったりできないの?

きりちゃん、基本的には“しない”という選択はほとんど現実的ではないよ。
公開市場操作は、市場全体の金利や資金の流れに直接関わる重要な取引だから、金融機関にとっても無視できないものなんだ。
それに、日銀が提示する条件は市場の実勢を踏まえたものだから、金融機関にとっても取引するメリットがある。
だから実際には、参加しないという対応はまず選ばれないんだよ。
私たちの生活の中では、住宅ローンの金利や企業が資金調達するときの利息、預金や投資商品の利回りなど、さまざまな場面で金利が関係しています。こうした金利は、市場に“どれくらいお金が流れているか”によって大きく影響を受けます。
そのため、日銀は必要に応じて市場に出回るお金の量を調整し、金利が大きくぶれないようにコントロールしているのです。
公開市場操作には、主に お金を増やす方向へ働く操作 と お金を減らす方向へ働く操作 の2種類があります。
一般には「買いオペレーション」「売りオペレーション」と呼ばれ、金融政策の中でも中心的な役割を果たしています。
ここでは、それらがどのように使われるものなのか“概要だけ”を押さえておけば十分です。
それぞれの具体的な仕組みや、実際に市場でどのように行われているのかについては、次のパートで詳しく解説していきます。
7000本の授業が見放題!社会人向けオンライン学習動画【Schoo(スクー)】
日銀が行う“買いオペ”ってどんな操作?
買いオペレーション(買いオペ)とは、日本銀行が金融機関から国債などの金融商品を“買い取る”操作のことです。
この取引によって、金融機関には日銀からお金(代金)が支払われるため、市場に出回るお金の量が増えるという効果があります。
■ 買いオペのイメージ
- 日銀 → 国債を買う
- 金融機関 → 国債を売って手元の資金が増える
- 市場全体 → お金が増えて、資金が回りやすくなる
お金が増えると、金融機関の“貸しやすさ”が高まるため、金利が下がりやすくなるという特徴があります。
■ どんなときに行われるの?
主に次のような場面で使われます。
- 景気が弱っていて、お金が回りにくいとき
- 企業や家計が資金を借りにくくなっているとき
- 市中金利が高くなりすぎているとき
買いオペで資金を供給し、景気を支えたり、金利を下げる方向へ働かせたりするために行われます。
■ 私たちの生活への影響
買いオペによって金利が下がると、
- 住宅ローン金利が下がりやすくなる
- 企業が資金を借りやすくなる
- 家計や消費活動にもプラスの影響が出やすい
このように、買いオペは景気を押し上げたいときの“追い風”として使われる操作なんです。

なるほどね〜!
金利が下がると“あっ、今の金利なら返済の負担も少なそうだし、借りてみようかな〜!”って気持ちになりやすいってことなんだね…!

きりちゃん、その理解で大丈夫だよ。
金利が下がると、借りる側にとって返済負担が軽くなるから、資金需要が増えやすくなるんだ。
その結果、お金が動きやすくなって、経済全体の流れも少しずつ活発になっていく。
買いオペには、そうした“景気を後押しする効果”があるんだよ。
FP資格継続教育パック
日銀が行う“売りオペ”ってどんな操作?
売りオペレーション(売りオペ)とは、日本銀行が金融機関に対して国債などの金融商品を“売る”操作のことです。
金融機関は国債の購入代金を日銀に支払うため、市場からお金が吸い上げられるという仕組みになっています。
■ 売りオペのイメージ
- 日銀 → 国債を売る
- 金融機関 → 国債を買うためのお金を支払う
- 市場全体 → 出回るお金が減る(=資金がやや引き締まる)
こうして、市場にある“お金の量”を少し減らすことで、金利が上がりやすくなる方向へ働きます。
■ どんなときに行われるの?
売りオペは主に次のような状況で使われます。
- 景気が過熱気味で物価が上がりすぎているとき
- 市中金利が低すぎて、過度な借入や投資が起きやすいとき
- 経済を落ち着かせたいとき
市場からお金を吸収することで、資金の流れを少し抑え、金利を引き上げる方向に働かせます。
■ 私たちの生活への影響
金利が上がる方向に動くと…
- 住宅ローンや借入の金利が上がりやすくなる
- 企業の資金調達コストが増える
- 消費や投資がやや落ち着きやすくなる
このように、売りオペは経済が熱くなりすぎないようにブレーキをかける操作なんです。

そっか…金融機関は国債を買うために手元のお金を使うから、自由に動かせる資金が減っちゃうんだね。
そうなると“お金があまりないし積極的に貸し出しにくいな…金利も上げないと利益が出にくい…”って状況になるわけか。
で、金利が上がると今度は“金利が高いし返済負担も大きいから、借りるのはやめておこうかな…”って感じになって、結果的に世の中に流れるお金も少なくなるってことなんだ…!

きりちゃん、その理解で問題ないよ。
金融機関の手元資金が減ると、資金の貸し出しに慎重になり、金利も上がりやすくなる。
そして、金利が高くなると借りる側の動きが落ち着くから、結果として市場に流れるお金の量も少しずつ抑えられていく。
売りオペには、そうした“景気を冷まし、過度な加熱を防ぐ”役割があるんだ。
お金で失敗する人生はもったいない「お金の教養講座」
まとめ:お金の量を動かす日銀の仕組み

こうやって見てみると、日銀って私たちが気づかないところで、お金の流れをうまく調整してくれてるんだね。
買いオペとか売りオペって、ただの専門用語じゃなくて、実生活にもちゃんと影響がある仕組みなんだね~!

金融機関の手元資金が減ると、資金の貸し出しに慎重になり、金利も上がりやすくなる。
そして、金利が高くなると借りる側の動きが落ち着くから、結果として市場に流れるお金の量も少しずつ抑えられていく。
売りオペには、そうした“景気を冷まし、過度な加熱を防ぐ”役割があるんだ。

まとめると、公開市場操作は“世の中のお金の量を動かすための日銀の仕組み”なんだ。
買いオペでお金を増やし、売りオペでお金を引き締める。
この調整があるからこそ、金利や物価が大きく乱れないようになっているんだよ。
これを理解しておくと、ニュースの内容や景気の動きもずっと分かりやすくなるはずだよ。

さすが“銀行の銀行”って言われてる日銀だね!
こうして世の中のお金の流れを調整してるなんて…なんかすっごくかっこいい~!
ニュースで名前を見るたびに、ちょっとワクワクしてきちゃうよ!
日銀が行う公開市場操作は、景気や金利が大きく乱れないように、市場に流れるお金の量を調整するための重要な仕組みです。
金融機関から国債を買い取ってお金を供給する「買いオペ」や、国債を売ってお金を吸収する「売りオペ」を使いながら、経済の流れを無理なく整えていきます。
お金の量が増えれば金利が下がり、借りやすい環境が生まれます。一方で、お金の量が減れば金利が上がり、過度な借入や投資を抑える効果が働きます。こうした動きは、私たちが気づかないところで生活にも影響していて、住宅ローンの金利、企業の資金調達、さらには消費の勢いにまでつながっています。
公開市場操作の仕組みを理解しておくと、ニュースで見かける「金利が動いた」「日銀がオペを実施」といった話題がぐっとわかりやすくなります。
そしてこれは、FP試験にも、日々の暮らしで役立つ金融知識としても、とても大切なポイントです。
まさに――FP試験にも実生活にも役立つ内容なんです。
日本最大級のまなびのマーケット

